フィアット車の歴史 FIAT500 / Nuova500

フィアット500 モレッティ・クーペ|プリマセリエは日本に1台!? Moretti Coupe 1960 Prima Serie

投稿日:2022-01-20 更新日:

・クーペ( Coupe)という、超・超・超レアな希少種の旧チンクエチェント(先代フィアット500)がいるのをご存知だろうか?

と、偉そうに言ってはみるけれど、僕だってそんな旧車知らんかったのだ。うん。

モレッティ500クーペとは、1961年から1969年にかけて、フィアット500(Nuova500)をベースに当時の 」社がライセンス製造した特別なクーペタイプのチンクエチェントです。

この稀有なクラシックカーは、静岡のスティルベーシックさんに現存する。昔ご主人がイタリアで直接買い付けてきたクルマらしい。もちろん非売品である。車検整備でうちの旧チンクを持ち込んだ時に見せて頂いた。

 

)と言うイタリアの小さな(自動車工場)が、Nuova500こと旧チンクエチェントをベースに製作したクルマだが文字通りクーペの車体を持つひじょうに珍しい旧チンク。

初期型の500Dタイプをベース車両としたプリマ・セーリエ(Prima Serie / ファーストシリーズ)は、製造台数が極端に少なく、世界的にも現存するのは数台とされているそうだ。おそらく日本にはこの車両1台のみが生息とのこと。

 

FIAT500 ・クーペの第一世代、プリマ・セーリエともなると、とにかく情報が出てこない。

社は、1923年に創業者のジョバンニ・により「ファッブリカ・アウトモビリ・」(Fabbrica Automobili S.p.A)としてFIATのお膝元であるトリノのマントヴァ通り38番地に設立。

以下、ガレーヂ伊太利屋さんのHPより引用

レッジオ・エミリア地方に生まれたジョバンニは、少年時代に自動車工業都市トリノへ転居した程、クルマに高い関心を持っていました。自動車製造以前は、オートバイの製造も行なっていました。とフィアットの創業者ジャンニ・アニエッリの友情のおかげではフィアットとの間でフィアット車のシャーシを利用した特製/少量生産モデルの製造に関して好意的な契約を引き出すことができ、フィアット社の特装車輛の製造も多く請け負っていました。また、様々なスポーティな外観のクーペやセダンが1960年代末から1970年代初めにかけて製造を行っており、今回、入庫したクーペ 500Sも当時人気の高かったモデルの1台です。エンジンはフィアット500と同様、500ccエンジンがリアに搭載されているRR駆動となります。そのおかげでフロントにトランクを配置するレイアウトをとる事が出来ました。燃料タンク及びスペアタイヤもご覧のとおり、分かり易く搭載されています。フロントのイエロー・フォグランプや、繊細なカタチをした2本出しマフラーもさりげなくきまっています。1967年までの総生産台数は、約50台と言われています。

 

社の「500クーペ」モデルは、1957年のフィアット500のデビューを受けて、トリノモーターショーのために最初期型ヌオーヴァ500のシャーシ上に当時のアメリカ車のようなラインを備えたプロトタイプであるプリマ・セリエ(ファーストモデル)が作成された。

その最初のプリマ・セーリエの後を受けたモデルはFIAT850寄りのデザインとなっている。

1960年、再びトリノモーターショーのために「クーペ」の新しいプロトタイプとしてスパイダータイプと共に用意された。アルピーヌA108に影響を受けたとされるヨーロッパスタイルのスポーティな外観に。

両方のバージョンは後にシリーズ生産されるものの、そもそもファーストシリーズ(プリマセリエ)は何台製造されたのだろう?

博物館級のお宝を目にすることが出来てありがたいなぁ。

 

1964年に最後のモレッティ500クーペが500Dのシャーシで、そして次に500Fのシャーシで発表され、1969年まで生産されたとのこと。

ボディワークはジョヴァンニ・ミケロッティに委託されている。ジョヴァンニミケロッティは、1960年バージョンのラインを柔らかくし、頑丈なラバーバンパーで非常に傾斜したフロントボンネットを持ち上げることで、本質的にレーシングな外観を与えた。

リヤはルーフ傾斜が強く、大きなサイドウィンドウとともに車室内に多くの光を取り込む。空間的なゆとりは500D以上で、特注車である500クーペは今で言うセレブのような成功した人たちに歓迎されたようだ。

499.5cm³の2気筒エンジンを搭載し、4400rpmで最大22馬力(hp)の出力を発揮。車は独立懸架を備えており、最高速度115km/hと当時のオリジナルの500を凌ぐ動力性能。このモデルには、1966年にエンジンが28馬力、最高速度130km/hにブーストされた「595SS」バージョンと、油圧計やタコメーターを備えたインストルメントパネルなどの追加のスポーツ機能が加わる。

1967年頃の「500クーペ」の値段は745,000リラだったそうだが、「595SSクーペ」バージョンでは更に15万リラの金額を追加する必要があったという。



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