フィアット500は、先代の500に対して「ヌオーバ500」と名付けられ、1957年のジュネーブショーでデビューした。当初はあまりにルックスが簡素でエンジンが非力なためにさほど注目されなかったが、改善したモデル「ノルマーレ」が発表されると、爆発的にヒットすることとなる。
以降、フィアット500は、1975年までの20年にわたって生産され、その間に行われたマイナーチェンジによって、ベーシックなモデルには、5つのバリエーションが存在する。その他にも、ワゴンタイプやスポーツタイプなどの派生モデルや、現行のフィアット500にも設定されているアバルトモデル、またこのクルマをベースにした農作業車や軍用車まである。日常のツールとして、イタリアの大衆に愛された国民車なのだ。