このNGKのプラグコード先端部(スパークプラグの接続部分)をきっちり覆ってる黒いゴムパーツがプラグブーツ。
プラグコードは前任者以前のどこかで社外品に交換されたらしく、ボクの元にやって来た時点で点火プラグ周りはこの状態だった。
ここに本来はプラグブーツなるものが存在し、エンジンカバーとの隙間を埋める役割を果たすなんて露知らず。先日車検の整備をお願いしたFIAT500のスペシャルショップで店主のご指摘を受けて初めて知った次第で…。
たしかに、アイドリング状態でエンジンの様子を観ていたときに、この穴から風(エア)が随分と出てくるのだなぁ、とは思っていたのだけれど、まだ旧チンク一年生の僕には分からなかったわけで…。やはり、その道のプロフェッショナルに助言を頂ける機会を作るということが何より重要な事なのだ。「学ぶ」という言葉は「真似ぶ」から派生していると、むかし高校の国語の先生g言っていた。
スパークプラグの周りに隙間が空いていると、空冷エンジンを冷却するためのエアが、燃焼するエンジン周囲を流動しきらずに逃げてしまう。気温の低い冬場はともかくとして、真夏までには対策されてないとダメ。とのこと。また、ヒーターの利きも悪くなるという理屈。
さっそく部品を探したら、フィアット500&126用のプラグブーツを見つけることが出来たので、さっそく取り寄せる。たしか600円くらい。こんな細かいパーツまで、素人がネットで見つけて購入する事ができる。つくづくチンクエチェントのパーツ事情というのは旧車ながら本当に恵まれているのだなぁ。と感心する。
なんてことないゴムパーツだから何かしら流用できるだろうけど、やはり純正規格のものがフィッティング性に優れるだろうから有り難い。
穴が小さいから「入るか?」と思ったけど、けっこう丈夫で破れず伸びてくれた。コードにプラグブーツを履かせて…
点火プラグを差し込んでから、グリグリっとプラグブーツを押し込む。ちょっと指で押し込むのは苦労したけど、ドライバーとかでやると破れたりしそうなので頑張って押し込む。
考えてみれば、エンジンと隣接した超過酷な場所なので、いくらか耐熱性・耐候性はあるにしても消耗品として寿命は短いのかも。予備ストックを買っておけばよかったなー。と後で思った。
ともあれ、これでバッチリ。
結論から言えば、かなり調子が良くなった! たったコレだけのコトで!
ヒーターの利きが良くなったのはもちろん、エンジン回転の伸びがとてもスムーズに…! 粒が揃ってトルクフルに加速する…!
本当にちょっとした事なのに、エンジン効率が改善されて、劇的にフィーリングが良くなるという、まさに旧車ならでは喜びと言える。そう、ホントに、ほんの少しの事で良くなる。前にフューズまわりに接点回復剤を吹いたときだって、そう。うーん、まさに醍醐味だなぁ。面白い。