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黄色いチンクエチェントと言えばルパン三世!フィアットほどイエローの似合う車はない!?

投稿日:2022-10-25 更新日:

marcart / Pixabay

黄色いフィアット500といえば、ルパン三世を思い浮かべる人は多い。宮崎駿氏の初監督作品である映画「ルパン三世 カリオストロの城」で、カリオストロ公国を駆け回ったチンクエチェントの姿を誰もがすぐに思い描くことができる。

というか、チンクエチェントを知っててカリオストロを知らないのであればモグリ(笑)

チンクエチェントって何?ルパンの愛車フィアット500はイタリアの国民車 "CINQUECENTO"!

 

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ルパンPART4から知らない若い世代は、まずは基本のカリオストロをちゃんと観よう~!

 

モンキー・パンチ氏の原作とはまた違った、フランス貴族の末裔ならぬ小粋なイタリアンテイストの味付けをされたアニメーション版。実は、テレビ第一シリーズの後半から路線変更していて、原作に近いハードボイルド系からコメディ・タッチに移行し現在に至る。

そのコミカルさを演じるのに一役買ったのが、ご存知『ルパン三世の愛車』であるフィアット500(旧型)

カリオストロの城で躍動!ルパンの黄色い車はフィアット500☆クラリス様は赤のシトロエン2CV

 

冒頭の逃亡シーンから、ヒロインであるクラリス姫と追手たちのカーチェイスを繰り広げる。そして、ラストシーンの「さいなら~」に至るまで、あらゆる場面でフィアット500が登場している。もはや、ルパン作品を語る上で、なくてはならないクルマの一台だ。

30年ぶりの新シリーズでも、ルパン一味は黄色いフィアット500(チンクチェント)に乗っている。

ただし、新バージョンではフロントエンブレムにサソリが描かれ、アバルト仕様であることが示唆されている。

昔からのルパン三世ファンなら周知の通り、フィアット500が初登場したファースト・ルパンでは、薄水色(白)の旧チンクに乗っていて、作画は荒いもののカリオストロに負けず劣らずかなりアクロバティックに動いている。

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どうしても印象が鮮烈なのはカリオストロの黄色いFIATの方なので、多くの人に連想されがちなのはそちらなのだけど、ルパンの1stシリーズはひじょうに味わい深く、すべてのルパンの原点なのでオススメ!

 

ちなみに、このルパンタイプの「フィアット500」というクルマ、実は2代目モデルで「ヌオーバ Nuova」つまり新型チンクエチェントという車名でデビューしている。

先代は、第二次世界大戦の前、1936年に登場した「500 チンクエチェント」で、別名を「トッポリーノ Toppolino」イタリア語で「子ネズミ」と呼ばれ、1955年まで生産された。

初代フィアット500トポリーノとは?映画「ローマの休日」でオードリー・ヘプバーンも乗車♪

映画「ローマの休日」にも登場していて、オードリーヘップバーンとグレゴリー・ペックが乗り込んでるシーンもある。(Vespaで疾走して警察にご厄介になるシーン辺り)

その初代チンクエチェントの後継車として、かのダンテ・ジアコーザまず「600 セイチェント」というNuova500の兄貴分と言われる小型車を開発。人気はあったけど、2人乗りだったトッポリーノに対して、エンジンをリア搭載のRRに変更して4人乗りのスペースを確保。

その改良が功を奏してセイチェントである程度の成功を収めたジャコーザは、次なる国民のアシの開発に取り掛かる。

それが2代目チンクエチェントことNuova500なのだ。

 

戦後復興の最中にあったイタリアにおける市民のアシは、ベスパを始めとするスクーターが圧倒的にシェアを持っていた為、まずはその庶民層を自動車へと乗り換えさせるために、バイクを高額下取りしたりと色々なセールス展開を試みたそうな。

そのために最初期モデルのNuova500 Prima Serie(プリマ・セーリエ=ファーストシリーズ)は、フォルムこそは後年の旧チンクと同じように見えるものの、とにかくコストを売りにするため装備品はひじょうに簡素なものだった。

最初の旧チンク!ヌオーバ500『プリマ・セリエ』はシンプルの極み!2代目FIAT500の誕生日は1957年7月4日

しかし、実はそれが裏目に出てしまい、最初の売れ行きはパッとしなかったという。当時まだまだ自動車は贅沢品というイメージで、貧乏くさい屋根付きスクーターのような代物はむしろウケなかったのだろう。時代のニーズというのは本当に難しいね。まだほんの少し早かったのだと思う。

ただしご存知の通り、その後に大ブレイクして爆発的な人気で世界中に増えていく旧チンク君…!

 

さて、ルパン三世の影響もあって代名詞のような黄色いフィアット500(チンクエチェント)

FIATに限らずフォルクスワーゲンのビートルも薄い黄色はよく似合うし、旧車ではポピュラーかもしれない。もちろん塗装の劣化を考えればオリジナルカラーはほとんど残っていないだろうけど、オールペンで黄色をチョイスする旧チンクオーナーは当然のごとく多い。色味はオレンジに近いものやマスタード色系など様々。

 

ルパンカラーと言われるクリーム色っぽい黄色は、バニライエローという名称で現代版の新型フィアット500でも再現されている。

このバニライエローの限定車、たしか当時は日本市場だけのオリジナルカラーだったはず。

調べてみると、発売されたのは2009年7月25日で、まだ新型フィアット500がデビューしてわずか2年ほど。仕様は「1.2 8V Pop」で150台の限定発売だった(特別カラーゆえかポップ・グレードながら価格は10万ほど高い205万円)

バニライエロー

このルパンカラーな「バニラ・イエロー」は、先行してニューパンダ(パンダ2)にも設定されていて、やはりルパン三世のお膝元らしくニッポンでの人気がひじょう高い!優しいパステルカラー調の淡い黄色はきっと日本人好みなのだろうな。ニューチンク最初のバニライエローはあっという間に完売だったという。

その後も、ごくたまに、限定車として『ジャッロ・ヴァニリア Giallo Vaniglia』(まんまバニラ・イエローのイタリア語)など、このバニラアイスクリーム色な黄色いチンクは登場してるが今なおレア度は高く、中古車市場で探してる人も多いようだが入手困難な人気カラーなのだ。何せタマ数が少ない。

もう10年以上も前になっちゃうのがビックリだのだけど、それこそ2009年当時にバニライエローを見かけると、当時の愛車チャチャチャアズールと一緒に並べて写真撮らせてもらったりしたもん。

フィアットフェスタ 2019

先日もフィアット・フェスタで見かけた♪

フィアットフェスタ 2019

旧チンクも薄い黄色がひじょうによく似合う。カルボナーラみたいなクリーム色。

なかなか写真でうまく色を出すのが難しいんだけどね~。実物をみると本当にカワイイから積極的にイタリア車系のイベントに行ってみるといいです。必ずと断言できるほど、1台はルパンイエローな旧フィアット500が来ているはず!



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