イタリアの街で、どこにでもあるような小さな自動車工場を覗いてみると、プントやパンダ、ニューセイチェントといったクルマの姿と一緒に、あの丸っこいチンクエチェントが隅っこにポツンと置いてあったりする。
それは、工場のオヤジさんが暇を見つけては時間を気にすることなくコツコツとレストアしている最中のクルマだったりする。かといって、ただ単に趣味でピカピカにしているのでもなくて、そうやってチンクエチェントが仕上がるとと、必ず買い手が現れるという。そんな情景が、いまでも見られるのがチンクエチェントの良さの一つ。
イタリアの多くの人々に今なお愛され続けていることの証と言える。
ゆったりと流れる時の中で生まれ変わったチンクエチェントは、大事に乗る人がいて、じっくり直す人がいる。この愛らしいクルマは、これからもたくさんの人々に愛され続けるのだろう。それは日本においても同じだ。

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新型フィアット500の登場は大きなポイントであった。
チンクに関する情報もイベントも飛躍的に、よりオープンに、充実されることとなった。自然と、半世紀前の旧車であるヌォーヴァ500にも再びスポットが向くようになった。
アバルトもそうだ。こうして何度でも脚光を浴び、蘇る。リナシメント。まさにルネッサンスの国発祥の驚異のブランド力である。

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愛らしくキュートな佇まいで、今なお世界中のファンの心を捉えて離さないクルマ。
それが、イタリアを代表する大衆車。
FIAT500。通称チンクエチェント。

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合理的かつシンプルな構造ながら、メカミニマム実現したチンクエチェントこそ、現代のフィアット車に息づくDNAを作り出したモデルだ。18年の長きに渡って生産され続けたイタリア屈指の名車…!

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イタリア語で『バーチョ Bacio』とは「キス」のこと。
ちょっとニュー・シネマ・パラダイスっぽく恋人たちのキスシーンを並べてみたが、傍らの旧チンク君たちがみごとに祝福している。なんとも愛らしくて人間味に溢れた機械(クルマ)ではないか…!

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