ヌオーバ500(nuova=新しい)と名付けられた旧チンクエチェントこと先代フィアット500。
イタリア車好きの方ならご存知の通り、ルパン三世の黄色いクルマとして有名となった小さくて可愛らしい古い旧車のチンクエチェントは初代500『トポリーノ Topolino』から車名を受け継いだ2代目500です。
Nuova 500(ヌォーヴァ・チンクエチェント)とは
なので1957年の販売当初は「Nuova ヌォーヴァ」を冠した、イタリア語で言うところの「ニューチンクエチェント」すなわち新型フィアット500だったわけです。
1957年にデビューしたイタリアの偉大な名車フィアット500のリアエンドを飾ったアルミエンブレムです。それまでの、500“トポリーノ”の後を受けデビューした「新しい500」ゆえの“Nuova”のロゴ文字が誇らしげ!当時から変わることなくトリノのエンブレム工房が現在もなお作り続けています。レストア用としてはもちろんのこと、最新のNEW 500にだってバッチリ決まる♪往年の味わいを注ぎ込むアクセントにお勧めのアクセサリーです。
1957年にダンテ・ジアコーザの手により誕生
小さなボディでありながら乗車定員は4名。それを実現したのはリアに搭載された小型軽量な空冷2気筒OHVエンジンです。
小さなボディにできるだけ広いキャビンスペースを確保するための工夫が随所に見られ、最も特徴的なのは、フロントにトポリーノから続くウィッシュボーン+横置きリーフの採用。リーフの支点を中央ではなく左右2店とし、コーナリング時にはS字に捻れてスタビライザーの役割を果たす上、ロワーアームの役割も兼ねていたから、疑似タブルウィッシュボーンとも呼べる画期的な構造でした。
しかも、最小限のスペースでサスペンションを成立できる方法で、天才と称される設計者ダンテ・ジャコーザの技術とアイデアの粋が文字通り詰め込まれた名車の中の名車なのです!
50年後の2007年7月4日に新型500が再デビュー
レトロな旧チンクエチェントをデザイン的にオマージュし、現代版としてリメイク(リバイバル)された新しいフィアット500も、やはり新型500と称されたので”ヌォーヴァ500”でした。
ニューMINIとかニュービートル同様に、区別してニューチンクエチェントと呼んだりもしますが、デビューから14年も経った今となっては、ややこしいですよね(^-^;
2020年に”最新型”のEVモデルとなった500
半世紀以上を経て、さらにはEVフィアット500も”最新型”として登場。もちろん今回も”ヌォーヴァ500”です(笑)
イタリアのFIAT公式(fiat.it)でも記載は『La Nuova 500』として販売されています。ただ、おそらくはオマージュ的な意味合いを強調し、あえてNuovaの車名を採用していると感じます。EV・電気自動車のハイテク感を押し付けがましく出していない、古きよきレトロさを踏襲したデザインは安心感もあり、大ヒットはほぼ確実と思われます。
最新型フィアット500evの日本発売が楽しみですね!